林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

赤穂浪士の幕府の対応は間違いではなかった。

赤穂浪士で、浅野匠守が切腹させられたのは江戸城で刀を抜いた罪。吉良は関係ないんです。

で、大石内蔵助も、幕府に藩士が納得していないから目付を派遣して、江戸城内で刀を抜いたら重罪という法律の説明をして欲しいと手紙を出しています。

じゃあ、なぜ赤穂藩は取り潰しか?というと、浅野匠守に子供がいなかったからです。末期養子といって死にかけ(駆け込みだと藩主が死んだあとに、隠して申請。)のときに、後継者指名できる制度があります。浅野匠守の弟がいたんですが、末期養子制度は病人しか使えないから、子供がいなくて、切腹が決まった時点で御家断絶になるんです。

切腹は刑罰だから、切腹する浅野匠守は末期養子制度を使えません。ですから、当時の法律的には御家断絶以外選択肢がないんです。

子供がいたら、浅野匠守は切腹、御家は領地半減で存続の可能性はあったんです。あと、浪士が後追い自殺すると犯罪になるんですよ。殉死禁止の法令があったから。

林雄介