林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

菜根譚、読書会のテキスト。本という文化。

菜根譚は、洪自誠の著作ですが、何者かは不明です。明の時代の官僚であろうということ。儒教道教、仏教を学んでいたこと。で、中国人の隠居生活を信じたら駄目です。洪自誠も、科挙に合格して官僚をやったあとに何らかの事情で中央政府を離れたか?もしくは完全なペンネームで役人を続けながら本を書いてた可能性もあります。道教の抱朴子も知事。孔明張良も小国の大臣の子供。読み書き、読書は庶民はできないですからね。

マキャベリも蔵書の数が多いから実家は金持ち説が濃厚。シェークスピアの正体が不明な理由も、階級社会で田舎の一般人があれだけの知識があるのはおかしいという理由ですからね。

私が本という文化にこだわっているのは、19世紀ぐらいまで、本の個人所有は不可能だったからですよ。1冊、100万ぐらいするから、借りるか金持ちしか本を読めなかったんですよ。

先進国で一般人が本を所有できるようになったのは20世紀以降。読み書きが出来て、一般人向けの出版社が出来てからですからね。岩波文庫もムツゴロウさんの中学生時代に出来たんですよ。

庶民が読み書きできて、本の個人所有ができるって、凄いことなんです。

はやし。