林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

唯識論と想念術と日蓮。

唯識論というのは、想念術と似ていて、アラヤシキ、マナヤシキ、平たく説明するとあらゆる事象が心の世界の反映だと言っているんです。ただし、想念術と決定的に違う点があって、願望達成術ではなく、あらゆる事象が心の世界の反映だけれど、諸行無常だから、この世のことに執着せずに修行して仏になりましょうと言っているんです。

平たく唯識論の解説をするとそうなるのです。

で、唯識論は南都六宗法相宗の教義です。南都六宗比叡山は対立していましたから、比叡山で仏典研究した日蓮は、法相宗唯識論の原典は読んでいないと思うんですよ。天台大師の一念三千は座禅の話だから、三蔵法師の成実唯識論を日蓮は読まずに三相宗批判してると思いますよ。

法華経信仰の正統性のロジック構成に出てきてないから。日蓮は引用経典は多いですが、そもそも仏典そのものが数千経以上ありますから、三相宗のは比叡山になかったんじゃないですかね?

はやし、林雄介。