林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

オウム真理教、ナチスなど。o(^-^)o

いつもありがとうございます。林雄介です。(*^_^*)

6月ですね。初夏の陽気です。清々しい話をしようと思います。

まず、オウム真理教ですが、元ネタ本は、以前書いたように、学術書ではなくムーの類いです。

オウム真理教の麻原死刑囚に対する学術研究をしている学者もいますが、頭良すぎるんですよ。例えば、中沢新一氏のチベット密教の本が元ネタ本という主張もあり、確かに曲解すれば、オウムの思想に通じるものがあります。

しかし、麻原という人間を学者は理解出来ていないのです。麻原死刑囚は、中沢新一氏の本やチベット死者の書を信者に読んでみたら?と言っています。これは松本死刑囚の著作に書いてあります。しかし、例えば、仙道の研究をしたと主張している麻原死刑囚は、本の名前をあげていません。

麻原死刑囚は、難しい本の書名はあげるのですが、中学生でも読めばわかるような本のタイトルは隠すのです。麻原死刑囚の著作、講演録を読むと、麻原という人物はコンプレックスが強く、見栄っ張りであることがよくわかります。

なので、中学生が読む本はタイトルを伏せるのです。

例えば、仙道という言葉が一般的に広まったのは大陸書房から書籍を出しているT氏がきっかけです。それ以前は仙術という言い方が一般的だったのです。

1970年代、ユリゲラーのスプーンまげにはじまるオカルト、超能力ブームで、ムー、ワンダーライフトワイライトゾーンといったオカルト雑誌、また中岡俊哉氏、あすかあきお氏、丹波哲郎、ぎぼあいこ、つのだじろう、オカルト本ブームが起こります。

もちろん、学術書ではなく低俗な大衆本です。

安価なオカルト本が1970年代から80年代にかけ大量出版されていたのです。そしてノストラダマスの五島勉さん。

こうした大量の世紀末オカルト本は、オウム真理教が1995年に地下鉄にサリンを撒いてから一気に下火になったのです。

オウム真理教が出てきた時代背景を無視して、麻原死刑囚の著作から、思想的背景が似た学術本を探しても間違えているのです。

麻原死刑囚が、宗教学者のように高学歴なら別ですよ。中沢新一氏の本も信者は読んでいたのは間違いないでしょう。しかし、この本もかなり簡単な内容ですが600ページあります。信者は読めても、麻原死刑囚が読了しているとは思えないのです。

大衆オカルト本は、著者が学術書等から、おもしろおかしく簡単に書き直した本です。出版社も高学歴な編集者がたくさんいますから、難しい本をおもしろおかしくまとめて売っているのです。

学者が、オウムの元ネタと考えている学術書は、オウムの元ネタではなく、オウムが元ネタにした大衆オカルト本や雑誌の元ネタ本なのです。

オウム真理教の元ネタ本探しは、非常に困難です。なぜなら、図書館に大衆オカルト本は、ほとんど置いていないのです。厳密には、図書館の本の入れ替えで、大衆本ほど廃棄されやすいですから、1970年、1980年のオカルト本はほとんど置いていないのです。

この手の本が唯一、おいてあるのが国会図書館ですが、貸し出し不可の閉架図書館です。

私は、宗教の専門家ではありません。しかし、受験勉強の専門家です。ですから、生徒がどの程度の内容の本なら理解可能なのか?ということはわかります。

まず、麻原死刑囚は阿含宗に入っていましたから、阿含宗の出版社である平河出版のチベット密教やヨガの本が、オウムの元ネタ本と言われています。しかし、弟子は読んでいると思いますよ、弟子は高学歴だから。平河出版の本も、かなり難解ですよ。

阿含宗は、元ネタにしてます。わりと簡単に読める本しかないから。平河出版の著者は、阿含宗の信者以外の著者は学者が多いんですよ。東大とか阪大教授とか…。

麻原死刑囚は、高校程度の一般教養はあります。しかし、大学程度の一般教養があるとは思えないのです。

もうひとつは、ヒトラーもそうなんですが、本からの知識ではなく、講演会等の耳学問なんですね。人の話を聞いて、そこだけ覚えている。

ヒトラーも難しい本なんか読みませんよ。そもそも難解な本を大量に読み、比較研究する能力があったら、ナチスやオウムなんか作るはずがないのです。

日本の極右も極左も表に出てくる活動家は頭が良くないでしょう?。ガチの人は、あさま山荘事件を起こしたりして逮捕されてますよ。

社会の善悪とかイデオロギーは、単純にいい悪いがつけれないんです。

絶対的ではなく、相対的なものがあらゆる思想です。デカルト懐疑論で近代化がはじまっていますから、あらゆる思想に懐疑的であるのがインテリです。

キリスト教暗黒時代が続き、いや、思想に絶対なんかないだろ?と啓蒙思想家が言い出して、近代化がはじまったんですよ。

その近代教育を受けている人間が、絶対的なものを主張する場合をカルトというのです。

ですから、何かを盲信している人というのは、あまり勉強していないのです。オウム真理教の信者も理系や弁護士はいましたけど、宗教学者社会学系の専門家は信者にいませんよ。

オウム真理教の信者も宗教学の素人ですからね。

結論としては、極論を盲信するのは危ないということです。

林雄介with,you。