林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

JAS法に対する誤解。ダンボール入り肉まん。

あれは、最高水準を要求したものではないですよ。

簡単にいえば、どじょうをウナギと表記したり、豚肉を牛肉と言って売るなという法律です。

そういうことをやる人がいるから、最低ライン違反は取り締まるから、あとは常識の範囲でやってねという法律です。

まだ、戦後の復興期の貧しかった日本の法律です。

わかりやすくいうなら、中国のダンボール入り肉まんみたいなことが日本でもあるから、少なくとも人間が食べれて命に関わるような添加物を入れるなとJAS法はいっている。だから、業界が守れるレベルの品質です。高品質の保証を国が与えるためのものではなくて、『国民の命』に関わるような劣悪で危険な食品を締め出すための法律です。

食品の品質向上のための法律ではない。
理想は最高の食品の提供かもしれない。しかし、ほとんどの生産者が達成不可能な基準にしたら流通が成り立たない。

JAS法はロハスのためにあるのではなく、全国民を守るための法律です。

『ニッポンの農業』〔林雄介著、ぎょうせい〕、『図解雑学よくわかる政治のしくみ』〔林雄介著、ナツメ社〕のおまけ