林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

林雄介と一緒に勉強しませんか?「政治と宗教のしくみがよくわかる本」エッセンス!



はじめに 世界と日本の政治、宗教、世界、世の中の仕組みをわかりやすく1冊にまとめた本を今回、出版することとなりました。この本は、1つは、読者の皆さんが面白おかしく読めそうな「僧侶は1日でなれる」、「勝手に独立国を作る人もいる(シーランド公国)」、「人は肩書きに騙される(クヒオ大佐ですね」、「戒名は日本独自の風習で、今は1万数千円のPCソフトで命名している」、「お墓や位牌は仏教にはない中国の風習」といった身近な話題と社会の仕組みの説明です。 もう1つは、政治や世界を理解する際に宗教の歴史を抜きで理解することは出来ません。例えば、アメリカの政財界人、最高裁判事等のエリートは、キリスト教のプロテスタント系の聖公会の信者が大多数です。なぜ、アメリカのエリートに聖公会の信者が多いのでしょうか?それは、アメリカでは社会的ステータスが高くなると他のキリスト教(メソジスト教会等)から聖公会に改宗する風習があるからです。つまり、アメリカでは、社会的ステータスとどの教会の信者かが密接に結びついているのです。一方、イスラム教圏では、アルジェリア人質事件のようにイスラム教原理主義のテロ事件も多発しています。なぜ、イスラム教原理主義が台頭しているのでしょうか?それは、イスラム社会では、「コーラン」を解釈するイスラム法学者が大きな権威を持っているため、様々なコーランの解釈があり、イスラム法学者によっては過激なイスラム教解釈をする宗教指導者もいるからです。ちなみに、イスラム教国は「イスラム教を信じる人々の共同体」としてスタートしたため、政教分離という発想がありません。これは、ユダヤ教徒の共同体である「イスラエル」も同じです。世界宗教でもキリスト教や仏教は、国家と別々に誕生しました。ですから、「政教分離」が可能ですが、「ユダヤ人」とは、「ユダヤ教を信じるユダヤ教徒のことであり、その信者の共同体がイスラエルである」ため、「政教分離」が文化的には難しいのです。これが、パレスチナ(イスラム教)・イスラエル(ユダヤ教)紛争、中東問題の宗教的背景です。国際化で政教分離が世界各国で、進んではいますが、文化(考え方や価値観)のベースに宗教があるのです。現在、世界の人口大国である中国とインド、中国は「道教、儒教、仏教」が文化(考え方や価値観)のベースにあります。欧米は、キリスト教、ギリシア・エジプト文化がベースにあります。日本は、「神道、仏教、儒教」が文化のベースにあります。そこで、読者の皆さんに身近な話題(社会の仕組み)と世界と日本を知るのに必要な大きな話題(宗教、政治)の両方を織り交ぜながら、読んでいただけるように工夫して執筆しました。 さらに、本書では、生前戒名や在家得度、読者の多くが疑問に感じているであろうお墓、戒名、葬式といった日本の宗教界のしくみについても解説しました。ショッキングな話かもしれませんが、釈迦の教えには、お墓も戒名も葬儀もありません。そもそも、あの世の話を釈迦はほとんどしていないのです。社会の仕組みを理解するために、歴史や宗教、法律、心理学等の基礎的な知識も書きましたが、お気楽に楽しんでお読みください。                                   林雄介拝 

すぐわかる本書のエッセンス!(本書のエッセンスです!)
○人間は、イメージや肩書きに騙されるものなのです。
○運の良し悪しや、成功するかどうかは、「頑張るべき時」に頑張り、頑張る必要がない時は、休む、休憩するメリハリのある人生を送ることができるかだけです。
 ○釈迦の教えには、死後の世界の教えはありません。
○戒名は、1万数千円のPCソフトで僧侶がつけ、数十万で売っています。
 ○お墓は、仏教ではなく中国の祖霊信仰がルーツです。位牌は、儒教の祖霊信仰がルーツです。
○戒名は、日本独自の制度で、インドにも中国にもありません。当然、釈迦が考えた制度でもありません。
○キリスト教の教えは、イエスの死後、弟子のパウロが創作したものです。パウロは生前のイエスと会ったことはありません。
○出家して僧侶になるのは1日で可能です。 ○日本の新宗教の元ネタは、大本教と竹内文献です。そして、大本教は吉田兼倶の吉田神道から大きな影響を受けています。 ○大僧正や阿闍梨は、勝手に名乗ることが出来ます。
 ○ イスラム教のアッラーとキリスト教、ユダヤ教のヤーヴェは、「GOD」という意味です。アッラーとはペルシア語の神。ヤーヴェとはヘブライ語の神で英語ではすべて「GOD」です。
○本人が特効薬と信じれば、水や小麦粉を飲ませても病気は治ります。これが、プラセボ(擬似薬)効果です。 ○ほとんどの人に当てはまる、「あなたは強がっているけれど、内心は慎重」のような台詞があり、占い師や宗教家はこの台詞を使って、当たっていると錯覚させます。(バーナム効果)。
 ○ 言葉に騙されないように、行動で判断します。言葉でなら、何でもいえます。人を判断する時の基準は、「行動」にします。
 ○「戒名」は仏弟子の証というのは、「嘘」です。戒名自体が江戸時代以降に普及した制度です。
○「戒名」に決まったルールは、実はありません。かなり、適当です。
○インドでは、遺体は火葬してガンジス川に流します。ですから、インド仏教では墓地そのものが存在しません。 ○墓相のルーツは、道教等の中国の土着信仰です。
○「仏像」も釈迦の死後、数百年たって作られたものです。
○ イエスの誕生日は、12月25日ではありません。クリスマスは、ローマのミトラ神のお祭り、イースター(復活祭)はユダヤ教の過越祭をキリスト教に取り入れただけです。
○ローマ教皇は5つあった初期キリスト教教会の1代表でしかありません。
 ○厄年は、神社の祭りの役員になる年齢なので、怪我をしないように気をつけようという話が、厄年は悪いことが起こるという話に変ったのです。
○占いは、ある占いで幸運期、ある占いでは衰運期になります。ですから、信じすぎない方がいいのです。
○人生には、波があります。衰運期は勉強する時間です。幸運期は、勉強したことを世の中に発表する時期です。こうした発想のルーツは、中国の道教にあります。
○人から信用されるには、今やっている仕事に対する能力、実学が重要になります。しかし、マクロの情勢判断は「歴史」と「古典」から学びます。