林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

白鳥警部 管理職(検索キーワード)

名探偵コナン
実際の警視庁捜査一課は、課長(ノンキャリ・警視正)、理事官(警視)→管理官(警視)→係長(警部)→主任(警部補、いわゆる班長)→係員となります。

コナンの場合、管理官(松本警視54歳・ノンキャリ)→係長(目黒警部、白鳥警部)→佐藤美和子警部補(主任)→高木渉巡査部長(係員)。
という序列になります。ただし、実務で捜査一課に国1合格者を配備するのは、管理官からです。係長が実務の指揮を執るため、23歳前後の人間が就任すると大迷惑なので。コナンの設定どおりだと、初登場時22歳の警部補、作中で23歳になり警部昇進となる。ただし、国1合格者の警部補は研修期間中の身分のため、人事院研修と交番勤務、警察大学校での研修となり、実務で捜査にかかわることはない。

警視庁採用の場合、大卒でも巡査からスタート(昇進試験を受けられる年齢が早い)。で、もし、佐藤さんが警視庁採用の場合、若くても30代前後になる。
警察庁一般職(旧2種)の場合、巡査部長からスタート。5年前後で警部補。ちなみに、踊る大捜査線の設定では、青島刑事は、巡査拝命後、1年で巡査部長に昇進、17年目に警部補に昇進している。ちなみに室井警視は33歳で警察庁警備課長(警視長相当職、45歳前後で就任か?大阪府警本部刑事部長相当職、警視庁の刑事部長は警視監相当職)をやっていますけどね。

ところで、服部君のお父さんが大阪府警本部長設定(55歳前後ですが、ありえません。地元の人間を地元の本部長に任用することは皆無(警視総監は別)。
さらに、遠山刑事部長(警視長・ノンキャリ・いわゆる昔の推薦組・現在の警察庁Ⅱ種採用者、1種合格者とすると45歳前後)と若い時に一緒に大阪で捜査していた設定になっていますが、本部長は、キャリアの指定職なので、大阪府警に勤務歴があるはずがないのです。大阪府警本部長は謎のポストで、警察庁長官に昇進した人もいれば、上がりポストの人もいて、微妙な位置づけです・・・。
本省に戻り局長になる人もいれば、局長が就任し退官する謎のポストです。一般的には、局長以下で就任した人は昇進しているようです。

さて、佐藤警部補は主任で管理職。ただし、逮捕状請求権は、「警部である目黒警部や白鳥警部」にしかありません。これは、警察官僚は1年目研修中の身分が警部補で、翌年、警部に昇進するためではないか?と思われます。