林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

こんばんは!TPPと米国型格差社会。

大多数の方が読むのは、朝だとは思いますが、「また、時間があれば、1回は検索に答えます。一応、検索に目は通しています。

しかし、林雄介だけどなにか?あるではないので、全ての検索に答えることはありません。そういえば、「TPPの解説、元農林水産省」という検索がありましたが、「原案」はわからない。だって、公表されてないから。

TPPは、政治家にもマスコミにも解説をお願いされ続けていたんですが、最初は、「EPA」か「FTA」かもわからなかったんですよ・・・。

FTAは自由貿易協定、これはWTOみたいに関税をさげるやつ。でEPAは経済連携協定。FTA+労働者の動きがあるのがEPA.

で、TPPは中途半端なEPAだと思うんですけどね。日本は、社会複製制度が充実しています。まあ、私の本業は社会福祉政策、応用経済学者なんですが、日本の年金や国民保険は、格差を前提にしていない。

なので、外国人労働者を受け入れた場合、社会福祉制度が破綻するんですよ。米国は、公的保険や公的年金はない。貧困者対策の年金や保険なんです。要するに生活保護

で、TPPは、米国の貧民を日本に押し付ける気じゃないか?というレクチャーも国会議員にしてきたわけです。

格差がない社会って、簡単に作れないんですよ。戦前は華族もいた。確かに、東京帝大から官僚になって、あるいは軍人から華族になる人もいた。しかし、フラットな社会じゃないんですよ。大邸宅に住んでいる人も、貧民もいたわけです。戦後、かなり格差を小さくできたんです。

米国というのは、上の階層にはいい世界。例えば、私の経歴が日本が米国型社会だったらと仮定すると、だいたい年収が1億を超えるんです。今の活動や仕事でも。日本は、上の階層が受け取る収入を下に回している。ですから、一度、格差社会になったら、戻せないですよ。年収1億の階層が1千万とか800万まで落とすのを嫌がるから。だから、米国は、社会福祉制度を作れないわけですよ。

1つの目安が、公立大と私大の力関係。欧州では、公立が強い。英米は完全に私学が上です。英国は、大学って関係ないんですよ、9割は生まれた階層次第だから。

フランスは、まだ、国家行政学院が力を持ってますし、日本も東大が強い。しかし、そのうち早慶が抜くかもしれない。世襲になったらどうなるかわかりません。中国は共産党幹部の師弟が北京大学なんかに行きますけど、お金で留学できる米国の大学に行く。

日本もそうなって行くかもしれません。そうなった時に、実力社会といっても、学校で階層分類をする可能性がある。米国は、実力社会といいますけどね、FBのCEOでもマイクロソフトでもハーバードでしょう?めっちゃ学歴社会ですよ。

CIAの上層部、エール大学の学閥で固めてありますからね。学閥に入れない人間は、融資を受けれない。そもそも、米国で高卒の大金持ちなんか?いるのか?セミナー屋とかの自称金持ちでしょう。マルチとか。

米国という社会がステータスとして認める金持ちに、高卒の人間なんかいませんよ。タレントは別。あと、親が上流階級も別。世襲の金持ちでしょう?。「平等社会じゃないわけですよ。超不平等社会が米国であると。」

これを、TPPで日本に持ち込むわけ。私は、困らない。欧米的なステータスを持っているから。英語で文化論を書いて食べていくという裏技があるから。しかし、大多数の日本人は米国の経済植民地にされたら、貧民になりますよ。米国型社会は、大卒以下、世襲の金持ち以外は、貧民になる仕組みだから。白人が中流にとどまり、マイノリティーを底辺にする社会のいやらしいしくみがあるから。

日本、巻き込まれますよ。というのがTPPです。

はやし。