林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

リアル白い巨塔3。(*^_^*)

一話の感想の続きです。

9点目、第一外科、第二外科は存在しない。

第一外科、第二外科で序列つけたり、喧嘩するから、上位の国立大は阪大も含め、第一外科とかないですよ。心臓外科、循環系系とか診療科ごとにいまわけてますよ。

10点目、日本人がノーベル賞を取れる時代になった。

白い巨塔が執筆された昭和30年代、日本人がノーベル賞を毎年授賞できるようになる国になる可能性は皆無でした。

今、臨床で外科として浪速大学で教授になるより、基礎研究やってノーベル賞狙える時代じゃないですか?。

11点目、鵜飼医学部長

原作では、日本内科学会の学会長を目指します。学会長になるために、ライバルの洛北大(京大)教授を蹴落とすために、日本学術会議選挙に財善を出馬させるんです。突っ込みどころしかありませんが、そして、学会長になれば天皇の侍従医になれると、たわけたことをほざいていますが、天皇の侍従医は、東大。外科手術等は外注あり。

日本内科学会の理事長はほぼ東大。で、理事は慶應から各大学ごとに配分。天皇の侍医なんかいませんよ、チーム医療だから。

心臓病から癌から、全部、侍医が診察なんかできないですよ・・・。

宮内庁侍医長というポストがありますが、東大OBが多いです。ただし、東大教授ではない。

原作の山崎さんが官公庁の制度を知らないせいだと思うんですが、入沢さんという医者は内科学会長で大正天皇の侍医なんです。ただ、この人は学会そのものを作った人なんです。

戦前の開発途上国の日本の制度なんですよ・・・(一応、宮内庁侍医長はいる。兼職はできない。)

鵜飼さんは、勲章がほしいんですよ。どういう勲章が欲しかったのか?忘れましたけどね。文化勲章かな?

叙勲は、相場があって。阪大総長だと。瑞宝大綬章(旧勲一等)、阪大医学部長だと瑞宝中綬章(勲三等)、日本学術会議会長で、旭日重光章(勲二等)。学士院の会長も勲一頭。原作は、研究者の勲章と大学教授の叙勲基準をごっちゃにしてるんですよ・・・。学士院の会員は、そのジャンルの専門家なら「名前」誰でもわかる人しか入れないですよ。

都留重人とか論語の日本語訳の金谷治とか。最年少は、山中伸弥56歳。基本的にノーベル賞受賞者以外は、80歳、90歳が会員。

以上、思いつくままに書きました。