林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

セシウム牛の健康被害は、「直ちに」はあらわれない…はず。o(^▽^)o

いつもありがとうございます。林雄介です。福島県と栃木県、茨城県の県境に近い福島原発から75キロ離れた地点で安全基準の約73倍以上のセシウムを含む稲わらを餌として与えられた肉牛が出荷されました。しかし、静岡県や首都圏の茶葉から安全基準を超えるセシウムが検出されていることを考慮すれば、程度の差はあれ、東日本の広範囲に渡り食品のセシウムは安全基準値を越えている可能性が極めて高いのです。稲わらは、室内管理を農水省は通達していますが、今回、室内管理されていなかった以上、室内管理なら安全と考えられる他の畜産物も同様にセシウムが検出される可能性は高いのです。しかし、現在、セシウム牛を食べて死んだという情報はありません。というか、セシウム牛を食べて死ぬレベルの放射能が降り注いでいれば、生産者が死んでいるはずです。BSEのときも大騒ぎしましたが、まだ、BSEで死んだ人間はいないのです。私は、福島原発から一定距離の全ての農畜産物の全量買い上げも選択肢の一つだと考えます。

しかし、財務省が予算をくれるとは思えません。

BSE以来、ずっと提案していることですが、今、最優先で行う原発の健康対策は「放射能汚染で将来的に起こるであろう、悪性腫瘍白血病等の完治予算」です。悪性腫瘍が、1、2年でできるとは思えませんが10年単位ならおそらくは増加する可能性が高いのです。また、現実的に発ガン性物質入りの海外産農産物で代替しても、結果は50歩100歩です。担保は政治家や官僚を含む首都圏3千万人の命です。

悪性腫瘍等の完治を最優先すれば、健康被害が仮に出ても、「直ちに」被害がでるわけではないから、結果として健康被害は起こらないのです。しかし、「直ちに」被害が出ないものに予算はつきません。与謝野薫はその頃死んでいるし、財務省は自分たちの命より予算の無駄遣いを優先するのです。今、最優先すべきはセシウム検査ではなく、セシウム汚染された場合の悪性腫瘍等の根治療法の確立です。セシウムは広範囲に汚染されていますから、セシウム検査は気休めにしかならないのです。

林雄介with,you。

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