林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

牛、出荷停止解除は安全なのか?。(=^▽^=)、沈黙するTV。

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いつもありがとうございます。元官僚で開運アドバイザーの林雄介です。(=^▽^=)

記事の更新がなくなったら、私が埋められた可能性があります…。畜産行政というのは、非常にデリケートな部分があります。なぜ、デリケートかは政治家と公務員の読者の皆さんはご理解頂けると思います…。

さて、科学的に言うならば、牛の出荷停止解除は危険とも安全とも言えないのです。そうすると、政治的には2つの選択肢しかありません。「科学的に危険と言えない以上、出荷する」か「科学的に安全と言えない以上、東電に損害賠償させる」。繰り返しになりますが、セシウムの暫定基準値は生涯に渡り一定量以上の蓄積があった場合に健康被害が起こるため、起こらないであろう数値を基準にしています。ただ、この仮定と数値が人体実験をしたわけではありませんから、確定できないのです。
そして、宮城県の稲藁が優良な稲藁として全国に販売されたため、東北地方の牛に危険性が限定されないのです。また、海外の稲藁は口蹄疫等の汚染の問題で原則、使えないのです。そして、農家の方々は悪気がなかったんでしょうが、県の聞き取り調査に室外保管したものを室内保管と答えたため、結果的にセシウム感染牛が出荷されてしまったのです。難しいところで、農政は農家を信じることで成り立ってきました。今後もこの流れは変わらないでしょう。
そうすると、残念ながら、悪気がなく間違った申告をしている農家も一部にはいるという前提で、消費者の方々は対応した方がよいと思います。個人的な感想ですが、日本の食糧自給率は4割です。つまり、もし食全体のセシウム感染が問題になれば、農家、農協、小売店、スーパー、外食産業、全てがダメージを受けます。食べるものもなくなります。食全体の危険性をTVで煽れば食品を扱っている全ての会社がスポンサーを降りますよ。問題が深刻すぎて報道できないと考えていいと思います。いろんな産地のものを分散させて、多品種少量で食べて下さいとしかいいようがないのです。

林雄介with,you。

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