林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

フランシスコ ザビエルの布教 神を大日如来と呼んだ

「フランシスコ ザビエルの布教 神を大日如来と呼んだ」わけではなく、通訳がヤジロー?かなんか、中国かマカオか忘れましたが、ザビエルの布教地に漂流してきた日本の漁師かなんかを見て、「日本で布教しようということ」にして、日本に来たんですよ。ですから、布教の準備をしてきたわけではないので、ザビエルはインドの布教師になりたかったんじゃないかな?

で、カトリックの布教候補国に日本が入っていなかったから、事前知識はないわけです。

中国は、「天主」とか「天帝」がいますよね?で、通訳は漂流してきた漁師さんだから、「宗教知識がないから、一番、偉い神様は?なんですか」というザビエルの質問があったわけ。

おそらくは、中国の最高神の「天帝」や「天主」的ななにかがあるとおもったんですよ。ですから、「最高神=大日如来」というのは、当時の一般人や僧侶の教養レベルでは高いですよ。

日本の仏教というのは、「老荘思想の影響が強い。中国にインドから仏教が伝来した時に、インド語、サンスクリットやパーリー語だったんでしょうけれど、まず、仏教概念を説明するために、道教の語句を使って仏教を説明したから、混入したんですね。同じように、ルイス・フロイスがローマ宛に報告書を書いていますが、「布教しながら現地の研究をし、、またローマでも情報が共有化されていくわけです。」

またカトリック国の植民地支配や貿易とセットでキリスト教布教をしましたから、「インドなんかは情報がある程度あった」、日本は布教候補でもないし、「戦国時代」だったから、「応仁の乱」で国が内戦状態にあることは、カトリックも知っているんですよ。で、最初は、天皇や将軍に拝謁を願い出るんですが、やはりもう最高権力者も実効支配権を失っていたわけです。

1、ザビエルが持っていた日本の情報は、天皇国家元首、将軍が実務責任者、でも内戦中。
ここまでは中国経由で知っていたんです。で、内戦中だから、布教する人もいなし、日本人にあったら、漁師でこの知的レベルなら、「すごく知的水準が高い国だから、布教は可能である」と判断して、急遽、日本布教の許可をとって、布教に来たんです。宣教師がその国の文化事情を調べて、段階的に布教マニュアルを作りますし、かなり裁量権があるんです。

大日如来が、神(三位一体説のキリスト)に該当する概念ではなく、また、中国のように天帝や天主の訳語をあてると「魔改造される危険性がある」ということでね、翻訳をやめて「デウス」で教えたんです。「新しい絶対神の概念を説いたわけです。」

日本に一神教が入ってきたのははじめてなんですよ。秦河勝景教ネストリウス派キリスト教)の信者でしたから、多神教的なキリスト教、はっきり書くとユダヤ教的解釈に基づくキリスト教は日本に伝わってはいるんです。
戸来村にイエスの墓があったり、神道ユダヤ教との類似性があるのは、当たり前なんですよ。日本の仏教、神道が形になったのは、聖徳太子秦河勝の時代から古事記日本書紀ができるまででしょう?
その時に、景教という形でネストリウス派キリスト教ユダヤ教的な祭祀をやる)が日本に伝播しているから。

で、魔女狩りの対象、ローマ時代に最初に異端審問で潰されたのが、ネストリウス派キリスト教だから、シルクロードで中国まで信者が逃げてきて、景教になったわけです。ですから、「禁書ですから、ネストリウス派キリスト教の教は、異端審問官とかしか知らないんですよ。」

余談ですが、「統幕につながる宗教行為を禁止していただけなので、プロテスタントのオランダ、英国聖教会の英国は貿易許可国なんです。英国は、海上戦争で一時的に日本から撤退して、そのあとこなくなただけなんですよ。南蛮人カトリック)、紅毛人(プロテスタント)。南蛮人は入国禁止、紅毛人は出島で貿易可能。さらに、カトリックが布教と植民地支配がセットだから、「日本もスペインに狙われていますよ」と豊臣秀吉に教えたのは、プロテスタントですからね。

織田信長に地球儀や世界地図を渡してありましたから、「インカ帝国カトリックとスペインに占領されたことを、プロテスタントから聞いて、豊臣秀吉江戸幕府も知っていたわけです。だから、鎖国したんですよ。

鎖国は、1つは、大名が海外貿易を行って、討幕運動を行うことを防ぐため。1つは、カトリックによる植民地支配を防ぐため。で、秀吉が中国を攻めていますから、「明」との交戦を避けるために、鎖国したんですよ。
徳川家康が、目指したのは、「貧乏でもいいじゃないか、戦争はやめようよ。」ですよ。
戦国時代を平定した。そうしたら、秀吉がユーラシア大陸を征服しようとした。しかし、もともとスペインまで攻めていって、ユーラシア大陸を平定するという構想は、織田信長が持っていたんです。なので、前田利家や信長の家臣だった大名は、「ユーラシア大陸平定構想」を知っているんです。

「また、再びの朝鮮の役、スペインを目指して、中国を倒そう」運動が起こらないように、鎖国したんですよ。信長の家臣団は、「ユーラシア大陸統一構想を聞かされているから。」

はやし。