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作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

39、政治家とお金3、(政治資金パーティー)(2012年衆議院選挙・解説:林雄介)

 

いつもありがとうございます。林雄介です。

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こんな感じで解説しています!。

39、政治家とお金3、(政治資金パーティー)(2012年衆議院選挙・解説:林雄介)

 政治資金パーティーは、政治団体が行います。個人で政治資金パーティーを行うことは出来ません。

 政党の場合は、候補者が選挙区支部長をやっていますし、後援会を持っていますから後援会などで政治資金パーティーを行います。

 政治資金パーティーは、ホテル等の宴会場で、パーティー券を売って行います。1枚1万5千円から3万円程度です。バイキング(ビュッフェ形式)が大半です。大臣や政党の幹部、学者やタレント等の著名人を呼んで行います。例えば、2万円で500枚売れば1千万円集まります。そして、おおまかに講師謝礼や料理代、会場代を差し引いて規模にもよりますが、半分以上利益として残るようにしてあります。また、企業などは10枚単位で買うため500人の会場であれば1千人~2千人分パーティー券を売ります。20万円以上購入した人の名前は公表する必要があります。また、同じ人が150万円以上、パーティー券を購入することは出来ません。選挙費用は、こうした政治資金パーティーでまかなっています。政治とお金は難しい問題ですが、アメリカ大統領選挙では100億単位の献金が集まります。全国で集会をしたり、スタッフを雇用し、CMを流すのに膨大なお金がかかるからです。そして、資金難になり大統領の予備選から撤退する候補もいます。

 アメリカ人は、政治家は「自分の代理人」と考えます。ですから、代理人が選挙で使うお金を小額でも寄付します。この政治家に小額でも寄付するという「個人献金」の伝統が日本では定着していないため、結果的に、献金をしている企業と政治家との癒着が生まれるのではないかと思います。

 

40、政治家の後援会のカラクリ(政治団体)(2012年衆議院選挙・解説:林雄介)

政治家は、候補者が織田信長なら、「織田信長を応援する会」のような形で後援会を持っています。そして、献金などを受ける政治団体は1つしか持つことはできません。この政治献金の受け皿になる団体を「政治資金管理団体」といい、都道府県選挙管理委員会に届ける必要があります。

 ただし、政治団体は何個でも持つことが出来ます。政治団体のうちの政治献金の受け皿になっている団体が「政治資金管理団体」です。もう1つは、政党の支部が政治献金を受けれますから、政党に所属している国会議員は、政党支部と自分の後援会の2つを持つことが出来ます。

 後援会は、青年部や女性部、地区別後援会にわかれ、選挙のときは、青年部が遊説の手伝いをしたり、女性部が事務所の接待をしたり、地区別後援会がポスター貼りをしたりします。世襲候補が有利な点は、後援会組織が出来上がっていることです。同じように、政党の公認候補は後援会が出来上がっているものを引き継げば有利です。ただし、1から後援会を作るのは、相当、困難です。

 また、後援会を運営するためにSNS等やメルマガが利用されています。メールで事務所の情報を一斉送信できるようにしておくことで支持者を開拓しているようです。

 後援会の運営は、「マメさ」が重要です。後援者の誕生日に、電話したりメールしたりすることで、後援会とのきづなを政治家は深めていきます。また、後援会で旅行に行ったり、バーベキューをやったりします(田舎はやります)。政治家は、「今回、INTELY」ですけれども、コメントにいちいち、「勉強になりました。」お元気ですか?みたいなことをこまごま書ける人が向いていると思います。ハッキリ書くと、「八方美人な人」。

 私は、八方美人に運営できないので、そういう意味では、「今の政治家には向いていないと思います。」

 

林雄介with,you。

 

〇林雄介公式HP

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