林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

決断力とは何か?

決断力というのは、覚悟。

失敗と成功が半々になっても、失敗を受け入れる覚悟。

失敗から逃げるから覚悟できない。覚悟できないから、決断力がないんです。

小心者でも、決断力はもてますよ。おきうる最悪の結果の全部の準備をしてやれば、「失敗はないし、失敗した場合の撤退方法を20パターンぐらい考える。逃げる準備をして、戦って、まけたら、全力で被害を最小限にして逃げる。」これも決断力です。

被害をゼロにはできない。お金か名声、地位、人間関係なにかは犠牲になりますよ。あとは、「必ず、自分が犠牲になる覚悟」がいる。
100万なら、100万損する。昇進が数年遅れる。そういう覚悟がいる。

昇進が数年遅れても、また、巻き返せばいいんだけど、自分で責任を取らずに、他の人に責任や犠牲を押し付けるから失敗するんです。

今、戦国時代じゃないんで、負けても殺されませんよ。殺されても、来世がありますよ。「自分が一定量は泥をかぶる覚悟がないから、決断できない」それだけです。

負けない人生を選ぶということは、「勝てない」ということです。
勝ちがある以上、負けがある。一定量を負けを負担できる覚悟がないから、勝てないんです。

負けたときの犠牲を払う覚悟がないから、優柔不断で決断力がないんです。壊滅しない程度の、犠牲をおえばいい。その覚悟がないから、「小さなプライド、小さなミエ、小さな安定、小さな安住を捨てる覚悟」がない人間が決断なんかできるわけがない。

勝ち負けにこだわるから、負けるんですよ。武田信玄、「相手が頑張ったと思う程度に勝てばいい。勝ちすぎるな。」、上杉謙信「勝ち負け無視の聖戦」。上杉謙信とか楠木正成とか真田幸村とか諸葛孔明も「勝ち負け無視の戦い」をやってるから、強いんですよ。大義のためだから、負けて死んでもいいと思ってたわけでしょう?

日露戦争、ロシアが日本を侵略しようといていたから、防衛戦争ですよ。日本、国土防衛戦争をやって負けたことはないですよ。太平洋戦争は、満州という国土以外の地域を守るために戦争したから負けたんです。満州を返して、それでも米国が攻めてきたら、撃退してましたよ。

米国は、戦後は、日本を経済植民地にしようとした。しかし、逆に、日本に経済的に追い詰められたんですよ。で、調子に乗ってロックフェラー・ビルとかを買いあさったら、バブル経済を崩壊させられたんです。

「勤労、勤勉で謙虚じゃなくなったら、国を潰されますからね。」それが、日本の長所とデメリット。勤労、勤勉で謙虚に戦争をやっている間は、ロシアでも中国でも勝つんですよ。傲慢に「一等国」だと言い出したら、「経済でも国防でもボロボロにされますからね。」

日本は、「傲慢になったら破綻する」ようにしてあるから、だから、国民が謙虚なんです。国そのものに、自動反省装置がついていますから。反省して、謙虚に努力したら、経済でも国防でもすぐに発展するし、傲慢になったら、すぐに破綻する。国民が傲慢になれない反省装置があるから、謙虚なんですよ。そういう風土であることを自覚したら、謙虚に努力すればいいんですよ。謙虚に努力したら、永遠に繁栄するし、傲慢になったら、すぐに破綻する。企業でも組織でも、日本はそういうしくみなんです。

はやし。