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作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

19、族議員って何?、国会入門1。(2012年衆議院選挙・解説:林雄介)

 

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こんな感じで解説しています!。

19、族議員って何?、国会入門1。(2012年衆議院選挙・解説:林雄介)

 国会は、委員会主義を取っています。委員会主義というのは、予算委員会国土交通委員会のように法律案等の政策は国会にある委員会で話し合われ、全員が集まる本会議では議決だけです。国会の運営方法は、委員会主義と本会議主義があります。本会議主義は全議員が集まって、いちいち法案を審査します。委員会主義は委員会で話し合ったものを本会議に提出し、本会議の話し合いは数回、下手したら議決(多数決をとるだけ)だけというのが本会議主義です。日本もアメリカも委員会主義で、本会議で全議員が集まるのは、法律案や予算の議決をするときだけです。委員会は、20名程度で話し合われ、2,3個の委員会に所属しています。そして、自民党が政権を取っていた時代は自民党の部会という党内の組織、例えば農業部会、文教部会のように、党内の話し合いの場がありました。この部会と委員会の委員をずっとやっている議員が族議員です。文教族私学助成金(私立学校に対する影響力があり、早稲田、慶應出身者が多い)を扱います。農水族・農家票が狙えます。建設族公共事業を増やします。こうした族議員の存在が、「政策」をゆがめてきたのです。そして、官僚も財務省に予算が削られそうになった場合、族議員に頼みます。族議員は当選回数が5回以上(下手したら10回以上)の大臣経験者も多く、各省庁の予算がカットされないように与党の実力者として内閣や財務省に圧力をかけます。

族議員は、業界関係者の出身者です。官僚出身の族議員もいますが、例えば、事務次官を退官して、国会議員に当選しても、当選回数が少ないため、官僚の族議員の影響力は意外と小さいのです(当選回数が少ないため)。小泉純一郎氏の郵政解散は、本当はこの族議員をなくそうとしたのです。(ただし、小泉純一郎氏は厚生労働省の有力族議員郵政族議員を潰そうとした。)

 

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