林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

自由経済、外部不経済、市場の失敗。規制緩和。

いつもありがとうございます。6月のスタートです。今月もよろしくお願いいたします、林雄介です。

さて、サクラ大戦の話ばかりでもなんですから。規制緩和。規制ってね、本当はない方がいいんです。経済だけじゃなくてね、法律もない方がいい。まあ、法律があるというのは必要だからあるわけですね。人殺しや泥棒が絶対にいなかったら法律はいらないですものね。

でね、経済でも自由経済がいいと規制をなくしていくと金融危機が起こるんですね。規制緩和が失敗するのは、だいたいが金融危機なんですね。

あとは、市場の失敗。東電にしても、ユッケで死者が出た焼肉店でも、すべての人が善人でね、知識もあればいいんですけれど、モラルや知識なく利益を追求したらたくさんの人に迷惑がかかるんですね。
自由に競争させても、モラルがないと取り締まるコストがかかるんですね。自由経済とか規制緩和は取り締まるコストと規制した方が安くつくか考えて対応しないといけないんですね。
ですから、規制緩和するしないというのは、ケースバイケースなんです。

究極の経済は警察もいない社会ですよ。単純に数式で、規制緩和自由経済ってこれは机上の空論ですね。同じルール、同じしくみでもプレイヤーが違うと結果が違うわけ。そもそも、経済学の大前提が合理的経済人という絶対にありえない過程で議論しているから、理論だけで社会にそのまま適用なんかできませんよ。適用して大丈夫かどうかを決めるのがリーダーの役割ですね。日本だと政治家でしょう。

自由経済は、教育が一番大事です。善人でね、悪にも打ち勝ち知恵もある。そういう国民ばかりにしたら、何をやっても上手くいきます。あらゆる学問をして、最後は直観力なんですけど、中国の昔の聖人が実学を極めている。まず、そういう社会から実現していくんですね。これからは。

そうしないと自由経済は、金融危機で貧困になってね愛国主義になって、戦争になる。豊かならいいけど貧しくなったら戦争はじめちゃいますから。貧しかろうが豊かだろうが、心が動かないというのは人間として、一つの悟りの境地ですね。これがないと、歴史を繰り返しちゃいますよね。

林雄介with,you。

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