林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

林雄介と一緒に勉強しませんか?「図解雑学・よくわかる省庁のしくみ」1章。

いつもありがとうございます。林雄介です。(*^_^*)

1章、ポイント。
18ページ。法律で国を動かさないと、嫌いな人間を国が逮捕できる。いわゆる権力の乱用が起こる。宮沢喜一が、ぎょうせいの絶対法令に書いたかもしれませんが、「総理大臣の仕事は権力を乱用させないこと」と言っていたんですね。宮沢さんは大蔵官僚で戦争にも行っている。家も焼かれている。公務員や政治家の一番大事な仕事は、権力を乱用させないことだとずっと思っています。
官僚をやっていたからわかりますが、組織の力や権力は心地いいんですよ、それはよくないんです。権力を使わない自制心が大事なんですよ。

21ページ。国会議員でも1割ぐらいは法案作成能力がある。よく誤解されますが、キャリアでも法令実務経験がない課長もいる。局長もまれにいる。たまたま法改正や法律案があるところに配置されないと法令経験は積めないし、最初に省令改正した時に上司に、1回、法令畑に来たら、即戦力が欲しいから、法令畑から逃げれないから、ずっと林くんは法令畑の指名が来るよと言われました。だから、法令実務を書けるんですよ。私のキャリアの上司でも法令実務経験がない人の方が多いから。法令実務は、法律を作ることじゃないんですよ。予算もいるし、与野党の面子もたてなきゃいけないし、法律を作るのなら本を読めば作れますが、根回しや横やりで法律が変えられていくわけ。改変されていくから、法律力もいりますよ、しかし法制局や政治家へのコミュ力がいるんですよ。

衆議院参議院の法制局や学者が書いた法令本なんか使えないと言っているのは、法律の原文を改変されるし、族議員の反対や政界の嫌がらせで法改正が中止になることもある。だから、新刊になればなるほどコミュ力重視の話になっているんです。

法律は妥協の産物だから、おかしな法律はたくさんありますよ。学者や議会法制局は実務経験がないから、理想的な法律を作れますよ。じゃあ、議会を通せるのか?法律も条例も議会で否決されたら、通らないんですよ。
自治体レベルだと、猪瀬が挨拶に来なかったとか、そういう理由で否決してくるでしょ?。地方議会なんか知事と市長が全方位外交をするか、橋下さんや河村さんみたいに新党を作って議会で与党を作らないと、否決してくるでしょ?反対のために反対するから。

首長と対立していても、政治家とパイプがいるんですよ。しかし、絶対に違法行為にだけは加担したらいけない。法令実務なんか本を読めばできて当たり前、政治家と癒着せずに政治家をおだてて議会を通すのが公務員のスキルですよ。これがない公務員は学歴があっても司法試験に受かっていてもトップにはなれない。実務なんか30代で終わるから、あとは政治家のお守りが仕事。

22ページ。法律と要綱両方大事。法律は実務の話は書いていないし、要綱はロジックがない。要綱はキャリアが作らないから、間違いがかなりありますよ。チェックしたことがあるけど、要綱そのものが間違ってることも多い。法律がわからない人間が要綱を作っているから、法律的に実務マニュアルが間違っていることがある。本に書いたら問題になりますから、本には書いたことはありませんが、おかしな要綱や法的に矛盾する要綱があったら、要綱そのものが間違っている。ただ、キャリアまで間違いを指摘されてもあがってこないからチェックする機能が本省にもないんですよ。自治体にメール送信するときは、返信できない一方通行メールしか駄目と言われている。1千自治体から質問されても担当キャリアが1人しかいないからメールで直に回答なんかできないですよ。

本ですから、オブラートをかけましたが、政治家が方向性を決めて公務員が作るんじゃなくてね、政治家をなくした方がスピーディーに行政が動きますね。日本は大衆愚民政治になっている。政治家を選んでいる国民の知的水準をあげなかったら永遠に愚民政治が続きますよ。

28ページ。官僚の1日。マスコミ対応が一番無駄ではある。知る権利と言いますけどね、理解する知能がないでしょ?。知る権利で知らされたことを理解する能力を養う義務がいりますね。

30ページ。公務員バッシングはジェラシー。あと、窓口業務を非正規に変えたから、公務員と国民に接点がない。

32ページ。フランスが面白いですね。革命で貴族をなくしたから、行政学院を作って公務員が政治をやるようになった。フランスも日本型に近いから誰が政治家になっても行政が動くんですよ。アメリカが政治任用といっても、オバマケネディも馬鹿でしょ?職員がちゃんとしているから回っていくんですよ。

34ページ。行政職は公共政策大学院から取るから貧乏人が、公務員になりにくくなっている。嫌な世の中です。経済職は院卒がないんですよ。もともと院卒が多いのと、学士で経済職に合格する人は修士程度の学力があるから。私も京大の博士コースに受かっていますからね。役人になりましたが。

36ページ。内閣人事局になっても、多分、人事は変わらない。政治家に対するコミュ力がある人しか出世できないから、内閣人事局にしても昇進する人は同じ人になりますよ。

38ページ。総理とか知事とか市長で公務員バッシングする人って、馬鹿ですよ。行政のトップなんだから、社長が自分の会社の社員を批判するブラック企業じゃないですか?。最高責任者なんだから仕事をしろよと。

40ページ。官房長官。閣議議事録を副長官が作るのか?閣議なんか議案の追認だから話し合ってないよね。

42ページ。最近、技官批判を聞く。例えば、医官は医者の実務から離れているから現場はわからないでしょと。技官と現場の調整も事務方がやらないといけないようになるでしょうね。

44ページ。省庁の対立より局とか課同士の対立の方が深刻ではある。
事業仕分けをしたら、民主党そのものが仕分けられたと。ポピュラリズムは麻薬だから、長くは続かないんですよ。

46ページ。権力の分立。要するに、相互監視させて独裁を防ぐ仕組みなんですが責任の所在がはっきりしなくなる。立法府と行政府が一緒だからチェックできないんですよね。米国は政治家は馬鹿という前提で裁判所が法律を是正できますからね裁判で。判例に法的拘束力があるから。米国の政治家は立法のプロじゃないですよ。ロースクールを出ただけのペーパー弁護士が法律なんか作れないですよ。法律がラフな作りなんだけど裁判所の判例に法的拘束力を持たせて、法律の間違いを正せるんですよ。

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