林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

日蓮宗は日蓮の独自解釈の可能性がある。

マガジンランドの本を書くときに、浄土真宗の扱いに困ったんですよ。浄土宗までは、経典解釈で説明できますが、浄土真宗は親鸞の理論の飛躍があるから。

唯識論を調べていて、法華経聖徳太子の時代からあるのに、なぜ日蓮さんが法華経信仰なのか?一般書だと最澄法華経メインでやりたかったと書いてありますが、中国の天台宗は禅もやるんですよ。最澄の元ネタは禅もやるから、法華経中心主義は日蓮の創作の気がするんですね。

開目抄に日蓮のエッセンスが書いてありますが、日蓮という人は歴代僧侶の中でも文章力がずば抜けていて、空海より文章がうまいんですよ。下手すると法華経より、説得力がある文章を書いてますからね。

しかし、理論の飛躍をするために厳密に調べていくと、開目抄でも矛盾が出てくるんです。

天台ちぎを日蓮は、法華経優位の論拠に持ってきますが、ちぎは座禅やってる。法華経優位論は聖徳太子時代からあるけど、法華経信仰だけにしたのは、日蓮の論理の飛躍ですよ。

はやし。