林雄介のブログ!(はてな)

作家の林雄介。元農林水産省のキャリア官僚。政治評論家。

「死体は語る」監察医制度そのものがない大津市いじめ事件。殺人事件であっても、他殺か自殺かは遺体を法医学者が調べないと無理。

いつもありがとうございます。林雄介です。

日本文藝家協会は中学校か小学校の時に、上野正彦さんの「死体は語る」という本かそのシリーズに上野氏が文藝家協会に入会申請した時に永山死刑囚が入会申請して、上野氏が事件の被害者の遺体を解剖していたんですね。そのエピソードで知ったんですが、監察医制度は、実質的には東京都でしか機能していないと言われています。そもそも監察医制度自体がない自治体が大半です。

上野氏は監察医のパイオニアなんですが、「事故」と届けられた遺体が他殺であったケースが上野氏の著作にはかなり出てくるんですね。そうすると、今回の大津市いじめ事件も、滋賀県にも大津市にも、法医学者が遺体を解剖する監察医制度そのものがないんですね。というか、基本的に監察医制度そのものがないんです。テレビドラマで、上野氏の「死体は語る」がベストセラーになってから、監察医ものというジャンルができましたが、実質的には東京都以外の自治体には法医学者が遺体を解剖するという監察医制度そのものがないんです。監察医制度は主要都市にありますが、全ての死因不明の遺体の死因を解明するという本来の監察医制度は東京都以外では機能していないのです。また、滋賀県大津市には監察医制度そのものがありません。ですから、他殺説、自殺説いろいろありますが、「死体検案書」の再鑑定でしか確認できないんですね。
死体そのものを専門の法医学者が解剖していたら、例えば、腕に掴まれた跡があったり、衣服等に蹴飛ばした跡があれば、他殺と判明することもあります。(死体は語るはそういう本)。

他殺、自殺以前に法医学者が死体を調べて、死因を特定する制度が日本全体にないんですね。これは、社会秩序を維持するためにも、監察医制度は全国で実施した方がいいんです。
林雄介with,you。

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